先日の「発達障害に向いているお仕事①」では、主にASD(自閉症スペクトラム)を持っている人たちの向いている仕事について書きました。
本日は、ADHD(注意欠陥多動性障害)の人たち向けの仕事に関してお話しします。
ADHD(注意欠陥多動性障害)は、集中力が続かない、気が散りやすい、忘れっぽい、じっとしていることが苦手で落ち着かない、などどいった症状があります。
これは、抑制や自制に関する脳の神経回路が発達の段階で損なわれているからと言われています。
しかし、なぜそうなるかは現段階でも確かなことが解明されていないそうです。
上記症状がある中で、働きづらさを抱えながら仕事をしている人たちも、中にはいるかと思います。
また、子どもたちにとっても、どんな仕事があっているか、親は気になるところですよね。
毎日決まったルーティーンワークの業務や、組織としてのルールが非常に強固(それ自体は決して悪いことではありませんが)で、ADHD当事者の自由な発想は行動が制限されるような業務に関しては、向いていないと考えた方がよろしいでしょう。
集中力が続かないという特性があるために、まず向いている仕事の必要な条件は、自分が興味のある仕事であるべきです。
また、その仕事をしたいという強い動機づけがあることで、責任を持ち集中して取り組むことができるのではないでしょうか。
業務中、気が散ったり、忘れ物をしたりなどがあるかもしれませんが、その仕事に興味があり、好きだ、得意だという明確な意思があれば、ADHDの特性を克服する強いエネルギーになるかもしれません。
では、実際にはどのような業務がいいかというと、一つはクリエイティブな仕事が挙げられます。
企画系の仕事、デザイナーやプログラマーがあります。
また、アーティストやミュージシャン、芸能人なども挙げられます。
そのほかにも、研究者や学者、ものづくり職人、インストラクターなどもあります。
自分の興味のあるものを発展させて、起業家として活動したり、興味のある仕事につきフリーランスで働いたり、ということも考えられます。
ここに挙げた例は、限定的ですが、実際には仕事に就くのがかなり難しいものばかりです。
まずは、ご自身を振り返ったり、子どものことを考えたりするときにはルーティーンワークではない仕事で、自由な環境で仕事に取り組める、という観点で選んでみるのはいかかでしょうか。