自己刺激行動
知的障害や発達障害を持つ子どもたちは、ブランコやトランポリンが大好きです。
これには理由があります。
以前のブログにも書きましたが、知的障害や発達障害を持つ子どもたちは、健常の子どもたちに比べると、感覚統合がなされていなかったり、そもそも感覚が鈍い(感覚鈍麻)状態にあったりします。
脳の回路についてうまく統合されていないため、バランスがとれず強い刺激を求めるのです。
それが、身体を揺らすことや、跳びはねたりすることに繋がるのです。
また、絶えず走り回っていたり、くるくるとその場で回ったりする様子もそうです。
これを「自己刺激行動」と言います。
脳の回路がうまく機能していない状況は、当事者の子どもたちはとても不快です。だから、自己刺激行動をすることによって、脳を刺激する状況が作ることが、本人たちにとっては快適なのです。
だからと言って、その場で跳びはねたり、走り回ったり、くるくる回ったりすることは危ない場面もありますよね。
そこで、そんな子どもたちにとって有効なツールがブランコやトランポリンなのです。
トランポリンなどは、子どもだけでジャンプをさせるのもいいですが、単調な動きになってしまいがちです。小さな子どもには、大人が支援して遊ぶことにより、動きが複雑なものになり、より子どもたちにとって強い刺激になります。
また、ブランコなども、一人遊びが難しい場合には、膝の上にのせて揺れることから始め、慣れてきたら徐々に一人で遊べるように支援していくことがいいでしょう。
自己刺激行動を求める子どもたちは、とても多動に見えます。
しかし、それは脳機能の問題で、じっとしていることが不快なのです。
上記のようなツールを使って思い切り遊ぶことで、強い刺激を得るので落ち着いていきます。
是非、実践してみて下さい。
