タイムスリップ現象
タイムスリップ現象という言葉を聞いたことがありますか。
タイムスリップ現象は、過去に体験した苦痛や不愉快な出来事が、そのときと同じような状況がきっかけとなり、現在起こっているように想起されるものです。過去が現在に入り込んでいる状況をいいます。
似たようなものにフラッシュバックがありますが、フラッシュバックは過去の出来事であるという時間感覚があります。当時の恐怖心や痛みなどが思い起こされ、夢の中で再体験することもあります。
タイムスリップ現象は、自閉症スペクトラムの特性に基づく付随症状の1つであり、思春期にとくに現れやすくなります。
自閉症スペクトラムの方に多くみられるのは、独自の自己意識や認知のあり方、特異な記憶能力などと密接に関わっていると考えられます。
小学生の時に友達から言われたことが高校生になってから不意によみがえったり、20年も前に受けた屈辱的な体験がよみがえり、今もなお怒りがおさまらないというケースも見られます。
10年後、20年後に突然現れることも珍しくないのです。
タイムスリップ現象が起きやすいのは、過去と同じようなストレス状況になっているときです。
タイムスリップ現象で悩まされてるときは、ストレスを回避する工夫が必要となります。
